8日にかけて再び強い寒気が流れ込む影響で、すでに大雪となっている東北や北陸などに加えて、東海や近畿でも大雪となるおそれがあります。高速道路や国道の一部区間では7日夜以降、予防的な通行止めが行われる予定で、最新の情報を確認するようにしてください。
各地の通行止め情報など、交通影響についてまとめました。
JR西日本によりますと、7日午後6時すぎ、石川県七尾市のJR七尾線の徳田駅の近くで、2両編成の普通列車が、線路上に積もった雪のため駅に入れず、駅の手前で停止しているということです。列車は七尾駅から金沢駅に向かっていて、およそ100人の乗客が乗っているということです。
JR西日本は線路に積もった雪を取り除くなどして復旧を急いでいます。
7日午前4時半ごろ、金沢市寺中町の県道で、軽乗用車が対向車線にはみ出し乗用車と衝突しました。この事故で軽乗用車を運転していた白山市に住む23歳の男性が頭を打って病院に搬送され、意識不明の重体となっています。警察によりますと乗用車を運転していた57歳の男性は、軽いけがをしたということです。
現場は見通しのよい片側2車線の直線道路で、当時は風が強く、路面には雪が積もっていたということで、警察は軽乗用車がスリップしたとみて、事故の詳しい状況を調べています。
7日夜から予防的な通行止めが行われる予定です。中部地方整備局と中日本高速道路などによりますと、予防的通行止めの可能性が高い区間は以下の通りです。
《高速道路》
【午後8時から通行止め予定】
▽名阪国道 亀山IC～天理東IC【午後9時から
通行止め予定】▽東名高速・名神高速 小牧JCT～京都東IC▽伊勢湾岸道 みえ川越IC～新名神高速 草津JCT▽東海環状道 新四日市JCT～大安IC▽北陸道 敦賀IC～米原JCT▽東名阪道 桑名東IC～伊勢関ICなどとなっています。
《国道》
【午後9時から通行止め予定】
▽国道21号線 岐阜県大垣市から滋賀県米原市にかけての一部
▽名神高速や北陸道と並行して通っている国道8号線の一部区間
中部地方整備局などは、雪の状況によっては通行止めの開始時間が早まったり、範囲が広がる可能性があるとしています。大雪が予想される地域への外出を控えるとともに、やむをえず外出する場合は最新の気象や道路の情報を確認してほしいと呼びかけています。
名神高速道路や新名神高速道路などでは、7日午後9時ごろから予防的な通行止めが行われる予定です。近畿地方整備局は、大雪が予想される地域では、外出を自粛したり通行ルートを見直し、やむをえず外出する場合は最新の気象情報や道路情報を確認して冬用タイヤやチェーンを装着するよう呼びかけています。またJR西日本は、湖西線の一部区間で本数を減らして運行しているほか、山陰線でも4本の運転を取りやめます。
《予防的通行止め予定》
近畿地方整備局の7日午後2時時点のとりまとめによりますと、予防的な通行止めの対象の区間と開始の予定時間は以下の通りです。
【7日午後8時ごろから通行止め予定】
▽名阪国道 亀山IC～天理東IC
【7日午後9時ごろから通行止め予定】
▽東名高速・名神高速 小牧JCT～京都東IC
▽新名神高速・伊勢湾岸道 みえ川越IC～草津JCT▽北陸道 米原JCT～敦賀IC▽京滋バイパス 瀬田東JCT～宇治西IC
【国道:7日午後9時ごろから通行止め予定】
▽三重県亀山市と滋賀県栗東市を通る国道1号線の一部
▽福井県敦賀市と滋賀県栗東市を通る国道8号線の一部▽滋賀県米原市と岐阜県大垣市を通る国道21号線の一部
《通行止めの可能性が高い区間》
【7日午後6時以降】
▽阪神高速7号北神戸線 全線▽阪神高速31号神戸山手線 白川南～白川JCT
【8日午前3時以降】
▽阪和道 岸和田和泉IC～阪南IC▽関西空港道 泉佐野JCT～りんくうJCT
【8日午前6時以降】
▽阪和道・湯浅御坊道路 有田IC～印南IC
《JR西日本》
【7日】
▽湖西線 近江今津駅から近江塩津駅の間で3割程度に本数を減らして運行しています。
▽山陰線 午後7時以降の上りと下りあわせて4本で運転を取りやめます。
▽特急列車 「サンライズ瀬戸・出雲」 上りと下りあわせて4本で運転を取りやめます。
【8日】
▽湖西線は近江今津駅から近江塩津駅の間で始発から午前9時ごろまでと、午後5時ごろから終電まで本数を減らすほか
▽山陰線は朝の上りの1本で運転を取りやめます。
▽北陸線は米原駅と敦賀駅の間で始発から午前8時ごろまで数本の列車の運転を取りやめます。
▽特急列車の運転取りやめ
「サンライズ瀬戸・出雲」 上りと下りあわせて4本
「スーパーはくと」 上りと下りあわせて16本
JR西日本は、降雪の状況によってはこのほかの路線でも列車の遅れや運転の取りやめの可能性があるとして、最新の情報をホームページなどで確認するよう呼びかけています。
JR東海によりますと、7日午後6時半の時点では、東海道新幹線は8日、始発から運行する予定だということです。そのうえで、滋賀県の米原地区を中心に積雪が多いと見込まれるため通常より速度を落として運転し、遅れが発生する可能性があるとしています。JR西日本によりますと、7日午後6時の時点では、山陽新幹線は8日、通常どおり運行する予定だということです。山陽新幹線も雪の状況によっては遅れが発生する可能性があるとしています。
2社はホームページなどで最新の情報を確認してほしいと呼びかけています。
7日午後6時の時点の大雪や強風などによる国内の空の便への影響です。すでに欠航したか今後、欠航することが決まっているのは、全日空は羽田、小松、新潟などの各空港を発着する56便です。日本航空は大阪、出雲、鹿児島などの各空港を発着する22便です。また、8日については、全日空は羽田、新潟、大阪などの各空港を発着する6便の欠航を決めています。日本航空は出雲、大阪、隠岐などの各空港を発着する4便の欠航を決めています。
2社はホームページで最新の情報を確認するよう呼びかけています。
積雪が観測史上で最も多くなった福島県会津若松市では、除雪された雪を積んだ車が川沿いの雪捨て場を次々に訪れています。会津若松市では7日午前11時時点で積雪が観測史上最も多い1メートル21センチになりました。市中心部の川沿いに設けられた雪捨て場には市内で除雪された雪を積んだトラックが次々に訪れ、シャベルなどを使って雪を下ろしていました。雪捨て場には、車を10台以上止めるスペースがありますが、訪れる車が入りきれずに、道路に連なってしまう時間帯もありました。
自宅の雪を持ち込んだ77歳の男性は、「きょうはすでに3回来ています。ここまで何日も降り続くことはめったにないので疲れるし腰が痛いです」と話していました。
【会津絵ろうそくまつり 中止】大雪の影響で会津若松市では、7日から開催が予定されていた恒例の「会津絵ろうそくまつり」の中止が決まりました。メイン会場の鶴ヶ城では準備されていたテントが木からの落雪で壊れたうえ、雪の重みで木が折れるなどの被害が出ているということです。実行委員会によりますと、雪によるまつりの中止は初めてだということです。
【西会津町 雪国まつり 中止】
福島県西会津町では、週末に予定されていた恒例の「雪国まつり」が中止となりました。西会津町では7日午後4時時点の積雪が平年の2.5倍以上の1メートル64センチとなっていて、雪はその後も断続的に降り続いています。町によりますと、過去に雪不足やコロナ禍での中止はあったものの、大雪による中止は35回目にして初めてだということです。
北海道の十勝地方では、今月4日の記録的な大雪の影響で路線バスの運休が続いていましたが、除雪が進み安全が確保されたとして、7日、一部の路線で運行が再開されました。運行を再開したのは帯広市内と音更町や広尾町などを結ぶ10路線です。閉鎖が続いていた帯広駅前のバスターミナルでは久しぶりに利用客でにぎわいました。路線バスを利用した音更町の40代の女性は「再開してよかったです。まだ道路の状況が悪いため、バスがかなり揺れて運転手さんも安全に運転するのが大変そうでした」と話していました。運行する十勝バスと北海道拓殖バスは、運休が続いているこのほかのバス路線についても今後の除雪状況などを見ながら再開を判断したいしています。
また帯広と札幌、旭川を結ぶ一部の都市間バスも、8日から休日と祝日に限って運行を再開するということです。
新潟県の阿賀町津川では午前11時までの12時間に降った雪の量が19センチで、積雪の深さが176センチとなっています。町内にある駐車場では雪でトラックを動かせなくなり、運転手がまわりの雪をかいたりタイヤのチェーンをつけ直したりしていました。
20代の男性運転手は「ここまでタイヤが雪にはまるとは思わなかった。去年はここまで雪が降らなかったので、ことしは本当に大変だ。気をつけて運転しようと思う」と話していました。
新潟県内は各地で大雪となり積雪量が増えていて、魚沼市でも7日午前11時現在の積雪の深さが1メートル79センチと平年より多くなっています。魚沼市の道路沿いには場所によっては1メートル50センチほどの高さまで雪がつもり、壁のようになっていました。また、積もった雪はしまって固くなっていて、福祉施設に勤める60代の男性は除雪機に雪が詰まるたびにエンジンを止めて雪を取り除き時間をかけて敷地内の除雪をしていました。
この男性は「仕事の合間に除雪していますが雪が多くてまったく追いつきません」と話していました。
