岸和田市議選が告示された1月26日に、市内で候補者の訴えを聞く市民ら ※一部画像処理しています
不倫関係にあった女性との性的問題を巡り、大阪府岸和田市の永野耕平市長を不信任とした議会を永野氏が解散したことに伴う市議選(定数24)がきょう2日に投開票される。産経新聞社など報道機関6社は共同で、候補者アンケートを実施。29人の候補者の約9割は当選後、市議会に再び永野氏の不信任決議案が提出されれば賛成すると回答しており、永野氏を失職させたい勢力が議席の大半を占めることが必至の情勢となっている。
投票は2日午前7時から午後8時まで市内48カ所で行われ、午後9時10分から市総合体育館で即日開票される。
地方自治法の規定では、新市議誕生後、初めての議会に3分の2以上の市議が出席し、市長の不信任案に過半数が賛成すれば、永野氏は失職する。そうなった場合、永野氏は出直し市長選に出馬する意向をすでに表明している。
産経新聞社など報道6社による事前の候補者アンケートでは、候補者29人の約9割にあたる26人が、当選後に再び永野氏の不信任案が議会に提出されれば「賛成する」と回答した。「反対する」としたのは昨年12月の不信任案採決でも反対票を投じた前職1人と、永野氏の妻ら新人2人の計3人。
永野氏は性的関係にあった女性から提訴され、昨年11月に解決金500万円を支払うことで和解した。
問題の発覚を受け、市議会の答弁に立った永野氏は当初、「裁判内容は秘匿とされ話せない」と繰り返したが、議会側は「説明責任を果たしていない」「市政に混乱を招いた」と反発。12月20日に永野氏に対する不信任案を賛成20人、反対4人で可決した。
これに対し、永野氏は4日後の同24日、「家庭の問題であり、不信任決議に大義はない」として、失職や辞職を選択せず、議会解散に踏み切っていた。