ドジャースとの契約が正式に発表された佐々木朗希投手(23)が22日(日本時間23日)、本拠ドジャースタジアムで入団会見を行った。会見冒頭、背番号11のユニホームを着用した。
大谷翔平の時と同様に、特設ステージの青空会見。報道陣と職員ら約150人が見守る中、濃紺のスーツにドジャーブルーのネクタイを着用。会見場のステージに姿を見せ、ロバーツ監督、フリードマン編成本部長らも同席した。
用意した紙に目を通し、「ロサンゼルスの街全体が大変な時に、このようにたくさんの皆さまにお集まりいただきありがとうございます。会見を開いていただいたドジャースの皆さんに感謝いたします」と切り出すと「ドジャースのユニホームに袖を通し、あらためてゼロからスタートすること、身が引き締まる思いです」と語った。
最後まで残ったパドレス、ブルージェイズなど争奪戦の末にドジャース入り。「MLBの移籍に際し、実績のない選手に対して、熱心に声をかけていただきました。自分のために時間を割いてくれた多くの球団関係者の方に感謝しています」と語ると、交渉過程を振り返り「自分が選手として一番成長できる場所を純粋に選ぶことができる一生に一度のこの機会に、楽しみを噛みしめて1カ月間過ごしました。どの球団にも魅力を感じたので、ひとつだけを選ぶのは難しい決断でした。いろいろな意見があるのは重々承知しています。ここにくるときめた以上、今は自分が出した結論がベストと信じて、自分のスタイルや目標を信じて、可能性を信じてくれる人のために前に進みたい」と決意を語った。
再びロスの山火事被害に言及。自身は9歳の時に東日本大震災で父と祖父母を亡くしており、「自分も被災して苦しい思いをした。自分の目標を見失わないこと、前を見続けることを忘れないようにしていました。ロサンゼルスの街もつらい状況ですが、きょうから自分もドジャースの一員として、ロサンゼルスの皆さんと前を向いていけたらと思っています」と語った。
佐々木はポスティングシステムを使って昨年12月10日から45日間の交渉を開始。メジャー30球団のうち20球団が興味を示すなか、交渉39日目の今月17日に自身のインスタグラムでドジャース入団を決断したことを発表していた。
ポスティングシステムに関する現行制度では、25歳未満か、プロ6年目未満の海外選手はマイナー契約しか結ぶことができない「25歳ルール」がある。米報道によると、佐々木の契約金は650万ドル(約10億1000万円)メジャーに昇格した場合の年俸は最低保証額の76万ドル(約1億2000万円)と決まっている。