2025年1月24日 12時28分 日本銀行(日銀)
日銀は24日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利を0.5%程度に引き上げる追加の利上げを決定しました。経済と物価情勢の改善が続き賃上げに向けた動きも広がっているとして去年7月の会合以来の利上げに踏み切りました。
日銀は24日まで開いた金融政策決定会合で政策の変更を決定しました。現在は短期の市場金利を0.25%程度で推移するよう促していますが、これを0.5%程度に引き上げ、追加の利上げに踏み切ります。追加の利上げは去年7月の会合以来となり、政策金利は2008年10月以来、17年ぶりの高い水準となります。日銀は追加の利上げを判断する上で、賃上げに向けた動きとアメリカのトランプ政権の影響を見極めるとしていましたが、このうち賃上げについては大企業から地方の企業まで前向きな動きが広がっているという見方を強めています。また、トランプ政権の影響についてもいまのところ金融市場に大きな混乱はなく、当面は経済や物価情勢の改善傾向が続くと判断したとみられます。一方で先月の生鮮食品を除いた消費者物価指数の上昇率が3.0%まで高まるなか、賃金の上昇を上回るペースで物価の上昇が続くリスクを抑える必要があるという判断もあったとみられます。政策金利が17年ぶりの高い水準となり、預金の利息は増えることが見込まれる一方、金利の負担が個人消費や企業の投資にどのように影響するかが今後の焦点となります。
植田総裁はこのあと記者会見を開き、今回の決定の背景などについて説明することにしています。