昨年11月の出直し知事選で斎藤元彦知事が再選された後も混乱が続く兵庫県で、斎藤氏のパワハラや公金不正支出などの疑惑解明に取り組む県議会特別調査委員会(百条委)の元メンバーだった竹内英明前県議(50)が1月18日に亡くなった。自死とみられる。情報収集力を駆使し疑惑解明の先頭に立った竹内氏は、立花孝志・NHK党党首や斎藤氏の支持者から標的にされ、「家族を守りたい」として選挙翌日に県議を辞職した。しかし誹謗中傷はその後もやまず、19日に訃報が伝えられた後もなお続いている。 〈画像あり〉斎藤支持者から“主犯格”として拡散されていた竹内県議の動画のスクリーンショット
斎藤県政を巡っては、昨年3月に斎藤知事に絡む7つの疑惑を文書で外部に告発した元西播磨県民局長・Aさん(60)が同年7月に死亡。 そのうち、一昨年秋の阪神・オリックスの優勝祝賀パレードに関連する公金不正支出疑惑に絡んでも、担当課長だったBさん(53)が昨年4月に死去している。いずれも自死とみられており、県政界関係者が「いったい何人が犠牲になればいいのか」と話すなど、竹内氏の死にショックが広がっている。 関係者によると、竹内氏は1月18日夜に姫路市内の自宅でぐったりしているのを家族が見つけ、搬送先の病院で死亡が確認された。 竹内氏は立憲民主党系のひょうご県民連合に属し、県議選に5回当選したベテランだった。豊富な人脈を持つ情報通で、Aさんが告発文書を郵便で送った10人のうちの1人だった。 「竹内さんもAさんもBさんも、県西部の同じ高校出身で交友がありました。それもあって竹内さんはこの問題に熱心に取り組み、Aさんの告発をもとに県庁内外の関係者を回って事情を聴き、告発文を裏付ける情報を次々とつかんで百条委で斎藤氏を含む証人にぶつけるなど疑惑解明の急先鋒でした。竹内氏の調査と証人への質問で、告発文書が嘘ではないことを示す多くのことが明らかになりました」(県議会関係者) だが、百条委の調査の結論が出る前の昨年9月、県議会で、斎藤氏が告発に不適切に対処し県政を混乱させたとの理由で知事の不信任決議案が全会一致で可決される。 失職を選んだ斎藤氏は11月の出直し選に出馬し、選挙前の劣勢を覆して当選するが、この選挙を通じ疑惑解明に積極的だった関係者が猛烈な攻撃にさらされることになった。 「“疑惑はすべてでっち上げで、斎藤氏はハメられた”と主張する人たちが、特に竹内さんと百条委委員長の奥谷謙一県議、そして県職員に独自のアンケートを行なってAさんの告発に信ぴょう性があることを示し百条委設置の道を拓いた丸尾牧県議の3人を標的にして攻撃していたんです」(地元記者)
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