広島県江田島市江田島町津久茂の海上自衛隊第1術科学校射撃場の敷地内で17日に発生し、延焼した山林火災。現場では爆薬を使った訓練中で、海自などが関連を調査している。近隣住民たちからは不安の声が上がった。 【写真】海上自衛隊の射撃場の敷地内で起こった山林火災(計8枚) 海自によると、出火当時、第43掃海隊(山口県下関市)が機雷処分を想定し爆破訓練中だった。訓練は定期的に実施しているが、詳細について、第1術科学校は「機密事項で明かせない」とし、過去の火災の例は「聞いたことはない」という。現場近くに住む岡野数正市議(71)は「不安を与えないよう、維持管理を徹底してほしい」と注文した。 山の麓にある特別養護老人ホーム誠心園では、入所者たち約160人を市内の介護施設などに分散して避難させたり、ショートステイ利用者の家族に連絡したりするなど職員が対応に追われた。同園は各避難先に職員を配置。兼池麻子施設長は「鎮火のめどが立っていないので、今後の見通しが立たない」と頭を抱えた。 広島地方気象台によると、出火当時、広島県南部には乾燥注意報が出ていた。市が開設した避難所に身を寄せた70代女性は、大きな被害が出ている米カリフォルニア州ロサンゼルスの山火事に触れ「この時季の火事は怖い。早く鎮火してほしい」と願った。同市では昨年1月にも242ヘクタールを焼く山林火災が発生している。
中国新聞社
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