【timelesz project #12人の候補生⑮】佐藤勝利「先輩方が守ってきた伝統や踊りのルーツを知ってほしい」

写真下段左から、浜川路己さん、佐藤勝利さん、西山智樹さん

写真上段左から、猪俣周杜さん、原 嘉孝さん

――今回のananの撮影では、どんなチームに見えていましたか。

プロのスタッフの方々の力もありますが、ずっとこの4人でやってきた感があるなって。約1か月、一つの作品に向き合い、毎日練習してものすごく濃い時間を過ごしているからこそのチーム感というか。決して、シンメという発想から選んだメンバーではないのに、なんとなくシンメ感も出てきましたよね。この4人に限らず、12人それぞれに良さがあって、正直もう…落としづらいです。ふう…。本当に、みんないい候補生だから。

――撮影中、候補生に「“何気なく”ポーズするのが一番難しいよね」という声掛けが。

やってみたら、皆さんわかると思います(笑)。自然な笑顔も難しい! スタジオに入って、大勢に囲まれて「笑ってください」と言われてもすぐできるものではなくて、僕も昔はよく研究したなあ。

――5次審査は、佐藤さんがこの4人をプロデュースするということで、これまでとは候補生との関わり方も変わってきたのでは?

timeleszのメンバーとして、自分のチームに対する責任感が増しています。練習を見たり、一緒にごはんを食べたり、過ごす時間が長い分、パーソナルな部分で知れたことも多いですね。

――佐藤さんチーム曲「革命のDancin’ night」に込めた想いとは?

音作りから携わっているんですが、ジャジーなショーっぽい仕上がりになっていて、振りにもジャズダンスの要素が盛り込まれています。僕らの事務所はジャズダンスがルーツ。手が揃った時の華やかさであったり、線の美しさであったり、そうした強みがこの事務所のダンスにはあります。ジャズを踊ったことがない人が多いんですけど、候補生たちにもルーツを知り、身に付けてもらいたくて、先輩方が作り上げ、守ってきた事務所の伝統を大事にしました。自分がプロデュースできることというのは、自分が最も強い部分だろうと。そこを出していけば自ずと、3人それぞれ違うタイプの曲になるだろうと思っていましたけど、実際、そうなりましたね。

――佐藤さんが事務所の伝統を打ち出したかったのはなぜですか。

timeleszに入るということは、僕たちのグループだけの話にとどまりません。“事務所に入る”という大きな意味も持ちます。事務所の伝統を最大限取り入れたこの課題曲をクリアしてもらうことで、候補生自身が、この事務所に入る理由に説得力を持たせてくれるのではないかと思いながらプロデュースしています。

――衣装はV6のものですね。

V6さんは、装飾ではなく生地そのものの質感によって大人の品を見せてくれると僕は思っているので、選ばせていただきました。トニセン(20th Century)さんに説明に行かせていただいたところ「そういうことならぜひ」と快く貸してくださって。候補生たちには、大先輩の衣装を着ることの重みも感じてほしいです。

――その重みとは?

衣装にはいろんな方のさまざまな想いが詰まっていて、とても繊細なものです。僕らメンバーの場合、ジュニア時代に先輩の衣装を着ることが文化として当たり前にあったけれど、オーディションの候補生にとっては、これまで積み上げてきたものをしっかり見せることができないのなら、先輩方の大切な衣装に袖を通せないはず。そのくらい強い想いを見せてほしいですし、その覚悟を見るための課題という側面もあります。

――堂本光一さんが現場にいらっしゃいました。

光一くんはオーディションを見てくれていて「何でもバックアップするからね」と言ってくださったんです。候補生に向けても、僕らに対しても愛のある言葉の連続で、一言一言が“この世界とは”という教科書のようでハッとさせられました。僕という存在もそれに近かったと思うんですけど、入ってすぐにデビューする人は未知数なわけですよね。どうなるのか先が見えない候補生の中から、一生一緒にいようと思える人を選び、グループに入ってもらう難しさを改めて感じています。あと、僕のチームを絶賛してくれて! 光一くんのスイッチを押した候補生がすごいし、しびれたんですけど、光一くんが褒めるのは珍しいので、いいなとも思いました(笑)。

1996年10月30日生まれ、東京都出身。昨年、ダウ90000の蓮見翔さん、演出の橋本和明さんとコントユニット、グラタングミを結成。

timelesz(タイムレス)

2011年11月16日、Sexy Zoneとしてシングル『Sexy Zone』でデビュー。’24年4月よりグループ名を「timelesz」に改名し、佐藤勝利、菊池風磨、松島聡の3人で活動する。3人体制初の全国アリーナツアーを映像化した、『We’re timelesz LIVE TOUR 2024 episode0』が発売中。

写真・森山将人(TRIVAL) スタイリスト・井田信之 ヘア&メイク・晋一朗 宮島亜海(共にIKEDAYA TOKYO/timelesz) 二宮紀代子 小林綾子 中山智史(TRAVOLTA) mikitaro(Octbre.) 取材、文・小泉咲子

anan 2431号(2025年1月22日発売)より

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