不屈の横綱が土俵に別れ けがや疾患乗り越えた照ノ富士、膝は「人工関節入れないと…」

勝利し拳をにぎる照ノ富士=2020年8月、両国国技館(撮影・蔵賢斗)

大相撲の横綱照ノ富士(33)が現役引退の意向を固めたことが分かった。

度重なる故障と苦境を乗り越えた不屈の横綱が、土俵に別れを告げる。照ノ富士は「復帰してから、いつ終わってもいいという覚悟でやっている」と常々語ってきた。

23歳で大関になるも2年余りで陥落。けがや内臓疾患も重なり、序二段まで番付を落とした。心身共にぼろぼろで何度も引退を申し出たが、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)の「後悔を残してはいけない」との説得で翻意した。

照ノ富士(左)=2024年7月、ドルフィンズアリーナ(撮影・中島信生)

相撲を取る際は両膝に大きなサポーターが欠かせず、わずかな段差を下りる時は人の手を借りなければいけないほどだった。横綱昇進後に「人工関節を入れないといけないような膝。将来を考えたら今にでも辞めたい」と漏らした。

2021年に4度の優勝を遂げ、昨年の名古屋場所では2桁優勝を達成。ただ昨年までの3年間で18場所のうち、15日間皆勤は6場所にとどまった。「早く誰か上がってきてほしい」と次の横綱誕生を待望していた。

照ノ富士(右)が寄り切りで隆の勝を下す=13日、両国国技館

横綱照ノ富士が引退へ 強い精神力で復活し優勝10度

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