「節分」の2日、富山市のすし店では、縁起がいい方向を向いて幸せを願いながら食べると幸福を招くとされる「恵方巻き」の販売が行われました。 「節分」は例年2月3日ですが、ことしは地球と太陽の位置関係などから暦がずれる影響で1日早まり、2日となります。 富山駅の高架下にある商業施設「きときと市場とやマルシェ」のすし店では、「節分」の日に縁起のいい方角に向かって食べる「恵方巻き」の準備が行われ、マグロやアナゴ、イクラなどを巻いた太巻きを次々に作っていました。 食材などの物価高騰でマグロやいくらなどの仕入れ値が去年に比べておよそ1割上がりましたが、こちらのすし店では販売価格を据え置いたということです。 すし店の田村祥樹さんは「値上げするか検討もしたが、客においしく食べてもらおうと、値段も中身もそのままで用意しました。食べた人に健やかな1年を過ごしてもらいたいです」と話していました。 信用調査会社の「帝国データバンク」が、大手コンビニエンスストアや外食チェーン、スーパーなど全国の104社を対象に行った調査によりますと、海鮮を使用した恵方巻きのことしの平均価格は1944円で、去年より215円高くなっているとういことです。 《「恵方巻き」に見立てたケーキも》 「恵方巻き」の商戦に期待し、富山駅高架下の商業施設内に入る日本茶などを取り扱う店では、かたちが恵方巻きに似ているロールケーキがパッケージを変えて販売されていました。 ロールケーキには、ほうじ茶が生地やクリームに練り込まれていて、興味を持って購入していく人がいるということです。 この店の堀香名子さんは「すしが苦手な方や甘いものが好きな方も節分を楽しんでほしく、企画をしています。富山のほうじ茶を使ったものを食べて富山の文化も知ってほしい」と話していました。