東京女子医大の現理事長謝罪　「ガバナンス不全あった」 - 日本経済新聞

東京女子医科大学（東京・新宿）を巡る背任事件を受け、同大の清水治理事長は13日午後に記者会見を開き「全てのステークホルダーの皆さまに深くおわび申し上げる。原因究明、再発防止に全力を尽くす」と謝罪した。

元理事長の岩本絹子容疑者（78）については「権限の集中を奇貨として自分のための利益を図り、学校全体として損害となる行為をした」と指摘した。元理事長は実態のない建築会社へのアドバイザー報酬を支払わせて大学側に損害を与えた疑いがもたれている。

清水理事長は大学の理事会で報酬の支払いが承認されたことについて「決定のプロセスが十分であったのか今後調査する必要がある」と述べた。「元理事長の専横的な意思決定に十分なけん制が発動されないガバナンス不全があった」と説明した。

今後の捜査状況などを踏まえ、元理事長に対し「民事・刑事の責任を厳正に追及していきたい」とも語った。

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