混乱続き“分断”深まる韓国…現職で史上初 尹大統領“内乱主導”疑いで拘束(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース

韓国ソウルにある大統領公邸前は、早朝から人でごった返していました。大統領の支持者と、拘束を求める人たちの両方が集結しました。 韓国メディアによると、警察などでつくる合同捜査本部は機動隊3200人を含む、5000人態勢で臨んだということです。 尹氏の拘束を求める人 「内乱首謀者、尹錫悦。逮捕しろ」 「内乱首謀者を踏み潰せ。踏み潰してしまえ」 尹氏の支持者 「大統領を逮捕するなら、ここにいる国民は死ぬ覚悟で守ります」 幹線道路では捜査車両を妨害しようとする支持者も…。 与党の議員も公邸前に駆け付け訴えますが、抗議の声がかき消します。 与党『国民の力』キム・ギヒョン議員 「即刻、中断を求める」 抗議する人 「国民を代表する政党なら違法な戒厳令をまず謝罪せよ!」 与党『国民の力』キム・ギヒョン議員 「責任者の承諾なしで…」 抗議する人 「拘束令状が違法ではない!戒厳令が違法!」

正門から公邸へと向かう道はバスなどの車両で塞がれていました。その向こうには大統領警護庁の人間が集まっています。 動きがあったのは午前7時ごろ。何台もの車両がやって来ては引き返します。そして約15分後、一斉に引き上げていきました。その直後、バスに脚立がかけられました。機動隊員でしょうか、何人かが乗り越えていき、バスを動かして通路を作りました。そこから大勢の捜査員らが進入。その後も、車で作られたバリケードが2つありましたが問題なく突破し、公邸へ向かったということです。 それから約2時間半後。大きな衝突はなく、尹大統領は拘束されたとみられます。約20分後、車は捜査本部の入る高官犯罪捜査庁に到着。歩いて入っていく尹大統領の姿がありました。現職大統領の拘束は韓国史上、初めてのこと。先月、非常戒厳を発令し、内乱を主導した疑いです。

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混迷を極める韓国で、今後どんな展開が考えられるのでしょうか。慶応義塾大学・西野純也教授に話を聞きます。 まず、尹大統領が置かれている状況を整理します。 【刑事手続き】 尹大統領は拘束されましたが、捜査機関は拘束から48時間以内に、逮捕状を請求するかどうか判断します。認められなかった場合は釈放されます。もしも刑事裁判で内乱罪の首謀者と認定されたら死刑・無期懲役・無期禁錮のいずれかが科されます。 【弾劾審判】 一方、罷免するかどうかを決める憲法裁判所での弾劾審判も始まっています。去年12月14日に韓国の国会で弾劾決議がなされ、憲法裁判所は180日以内に罷免するかどうか決めます。罷免されたら、60日以内に大統領選が行われます。 (Q.2つのルートで手続きが進んでいますが、今後はどう展開するとみられますか) 慶応義塾大学 西野純也教授 「現在の韓国社会の混乱からすると、まずは憲法裁判所による弾劾審判を優先すると思います」 (Q.弾劾審判はどういう方向に向かいそうですか) 慶応義塾大学 西野純也教授 「韓国国民の多くが非常戒厳の発令は問題があると。憲法の手続き的にも問題があるし、発令の要件となっている、戦争あるいはそれに準ずる事態ではなかったという意識が強いです。そのため、憲法違反と認定されるのは間違いないと考えています」 (Q.タイミングはどうなりそうですか) 慶応義塾大学 西野純也教授 「野党側は『迅速に判断を下すべきだ』、与党側は『できるだけ判断を引き延ばしたい』という状況で、判断を示す時期自体が政治的な争点になってしまっています。憲法裁判所としては、判断を下す時期が悩ましいですが、できるだけ早く出そうと努めるのではないかと思います。さらに、今年の4月中旬に憲法裁判所の裁判官8人のうち2人が任期を迎えるので、その前の4月中旬までには判断が下るとみています」 (Q.国民はこの混乱した状況をどうみていると思いますか) 慶応義塾大学 西野純也教授 「弾劾が憲法裁判所で審理される状況になれば、あとは手続きに則って進むと考えていたにもかかわらず、与野党の対立が激しくなり、デモなどの混乱も起きています。一日でも早くこの混乱が収まってほしいと、国民の多くは思っていると思います」 韓国の政党支持率をみると、先月は与党『国民の力』を野党『共に民主党』が大きく上回っていましたが、最新の数字ではその差は2%と拮抗しています。 (Q.与野党の支持率が拮抗していることをどうみていますか) 慶応義塾大学 西野純也教授 「そもそも与野党の支持が拮抗していたなかで、大統領の非常戒厳という重大な過ちによって、与野党の差が開きましたが、元に戻ってきている状況だと思います。元に戻ってきている理由の1つとして、混乱を安定させなければならない野党が、大統領に対する追求をさらに強めていったことで、むしろ国が混乱していることが、野党の支持率低下に結びついていると思います。とは言っても、大統領が重大な過ちを犯したという大前提は国民の多くに共有されているとみた方が良いと思います」 (Q.混乱のなかで分断が激しくなっているようにみえますが、どう考えていますか) 慶応義塾大学 西野純也教授 「世論調査の結果からも明らかですが、いわゆる保守勢力と革新勢力がそれぞれ結集している状況です。それによって、社会の分断がさらに深まっているのが、韓国の今の社会の状況だと思います。これが続くことになると、本当は話し合って建設的に物事を決めていかなければいけない状況ですが、それが実現されず、独断的な決定が繰り返される。政権が交代するとそれがひっくり返されるという悪循環が続いてしまう可能性が心配されます」

テレビ朝日

テレビ朝日系(ANN)

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