H3ロケット先端にQRコード、「なぜ」「初めてみた」SNSで話題…担当者「注目されてよかった」(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース

みちびきは、米国が運用する全地球測位システム(GPS)の日本版と呼ばれ、既に多くのスマートフォンやカーナビなどに位置情報を提供している。みちびきによる測位データを受信できる製品は現在、国内では50種類441品もあるが、内閣府の担当者は「多くの人が知らないうちに使っており、みちびき自体の知名度の低さがネックだ」と悩みを打ち明ける。

そこで内閣府は、ロケットを開発した宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業に依頼し、衛星が格納された「フェアリング」と呼ばれる先端部の保護カバー表面にQRコードを印字。みちびきの機能や活用事例などが特集された内閣府の特設サイトに誘導する「仕掛け」を仕込んだ。

打ち上げ前のニュース映像やSNSなどを通じてフェアリングを見た宇宙ファンからは「このQRコードなんだろう」「ロケットにQRコード、初めてみた」などと注目されている。みちびきは現在4基が稼働し、今回の6号機は夏頃に運用を始める。2025年度内に追加で2基を打ち上げ、7基体制になる。

7基になると、米国のGPSなど他国の測位衛星の測位データがなくても日本独自で高精度な位置情報を取得できるようになる。内閣府の三上建治・準天頂衛星システム戦略室長は「何人がロケットのQRコードから特設サイトを見てくれたかは分からないが、SNSで注目されたのであればよかった」と安堵(あんど)する。その上で、「みちびきを2基相次いで打ち上げるこの1年は、PRの勝負時でもある。もっと多くの人にみちびきを知ってもらい、活用分野を広げたい」と意気込む。

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