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Nintendo of Americaの元従業員が、相次ぐNintendo Switch後継機の情報リークについて語った。これにより社内に大きな混乱を引き起こし、ファンを驚かせるという任天堂の能力に影響を及ぼすだろうと指摘している。
ここ最近で目にしたリーク情報としては、正式発表が予定されているという日にち、後継機向けに発売が予定されているゲーム、後継機とされるもののモックアップなどがあった。一方で、マザーボードとJoy-Conコントローラーの画像も浮上したことから、どんなデバイスになるのかヒントを得られたのと同時にさらなる憶測も呼んでいる。なお、任天堂はCESで展示されたモックアップやリークした画像は「公式のものではない」としている。
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Nintendo of AmericaでPRマネジャーを担当していたキット・エリスとクリスタ・ヤンは、10年以上にわたる同社での経験や、その間に多数のリークに対処してきたことを基に、今回のリークが任天堂に及ぼすであろう影響について彼らのYouTubeチャンネルで語っている。
「100%確実に怒ってる。かなり深刻なレベルでね」とヤンは言う。「私たち、警告マーク付きのメールについてジョークを言い合ってるよ。かなり怒ってる。最後にどれだけの警告マークが付くんだろう? 今回のことには超超超腹を立ててる」
2人はさらに、リークが任天堂の従業員に与える大きな混乱について語り、後継機の正式発表が迫っていると言われるなかで調査に巻き込まれることは、後継機の発売そのものに力を注ぐ従業員の能力に悪影響を及ぼす可能性があると示唆した。
また、従業員は通常業務に加えてリークの調査に対応することを強いられるため、社内は「ストレスの多い状況」に陥るとヤンは指摘している。「今はかなり混乱していて、大きなプレッシャーがかかっているでしょうね」
「こういった問題の調査を得意とする人材がそろってるから」とエリスは述べている。「いずれは問題の根底にたどり着くだろうね」
こうしたリークにより、任天堂はファンを驚かせることが難しくなる可能性もあるとヤンは述べている。「ファンがこの正式発表をどう見るかに影響を及ぼしてる」とエリスは付け加えた。
エリスとヤンが特に言及したがったのは、任天堂自身がリークに関わっているのではないかという憶測についてだ。彼らによれば、その可能性は極めて低いという。「任天堂は意図的に行ったわけではない」とエリスは述べ、従業員は「サプライズの価値」について講義を受けることになると説明した。「サプライズよりも大事なことは何もない。僕らはそこに座って“わかった”って言うだろうね。これを意図的やろうとする人なんて絶対いないよ」
「今回のリークは、会社が今やろうとしてることに大きな影響を与えてるのは間違いない。新しいコンソールの発表と発売は、ただでさえ大変なことなのに」
エリスによれば、相次ぐリークを受けて、任天堂は製品のセキュリティーを見直す可能性が高いという。2人は、2017年3月に任天堂が現行のNintendo Switchを発売して以来、8年もの間これほどの規模のハードウェアを発売していないことを指摘。そのため、同社のハードウェア発表プロセスには改善の余地があるのかもしれない。
任天堂はまだ何も正式に発表しておらず、こうした主張は変更されるか否定される可能性があることには注意してほしい。任天堂は2024年5月、Nintendo Switchの後継機について「今期中に発表を行う」としていたため、2025年3月末までの間に正式発表があると思われる。
現時点で確実なのは、未発表の後継機には現行機向けのゲームに対する後方互換機能が備わっていること、Nintendo Switch Onlineが利用可能であることだ。また発売時期としては、今期中ではないと予想されており、2025年4月以降になる見込みだ。