Photo: Michael Tran/FilmMagic
映画『ブルーベルベット』(1986)やドラマ「ツイン・ピークス」などを手がけたデイヴィッド・リンチ監督が、死去した。78歳だった。1月16日(現地時間)、家族がフェイスブックで公表し、「彼が亡くなり、世界に大きな穴が開きました。ですが、彼が言っていたように『穴ではなくドーナツに目を向けてほしい』」「青く広がる大空に太陽が金色に輝く、美しい日です」と綴った。死因については明らかにされていないが、リンチは2024年8月、肺気腫と診断されたことを公表していた。
『ブルーベルベット』(1986)
Photo: Sunset Boulevard/Getty Images
1946年1月20日、モンタナ州ミズーラで生まれたリンチは、1977 年に『イレイザーヘッド』で長編映画監督としてデビューを果たし、一躍有名に。ホラーとフィルム・ノワール、推理、シュールレアリスムの要素を融合させた独特の不穏な作風で知られ、『エレファント・マン』(1990)や『マルホランド・ドライブ』(2001)などを世に送り出した。『ワイルド・アット・ハート』(1990)でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞、アカデミー賞には4度ノミネートされ、2020年に生涯功績賞を贈られている。
「ツイン・ピークス」(1990-1991)
Photo: ABC Photo Archives/Getty Images
「ツイン・ピークス」(1990-1991)
Photo: ABC Photo Archives/Getty Images
1990年から放送をスタートした「ツイン・ピークス」は、それまでタブーとされていた違法薬物や性道徳の崩壊、狂気、悪魔の憑依などを取り上げ、世界で社会現象を巻き起こし、エミー賞を獲得。1992年には「ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間」が公開され、2017年には「ツイン・ピークス The Return」が放送された。