広島県江田島市で山林火災 海上自衛隊が機雷の爆破訓練、燃え移りか

【動画】広島・江田島の海上自衛隊施設付近で山林火災=加久雅之撮影

燃え広がる山林に、くみ上げた海水を散布する自衛隊ヘリ=2025年1月17日午後2時55分、広島県江田島市、上田潤撮影

17日午前9時半ごろ、広島県江田島市江田島町津久茂の海上自衛隊の第1術科学校長浜射撃場で、隊員が近くの山林から火が出ているのを見つけ119番通報した。

市消防本部によると、射撃場付近から燃え広がり、午後8時現在約6.9ヘクタールが焼損し、延焼が続いている。けが人はいない。

自衛隊謝罪「問題なかったか確認したい」

第1術科学校によると、当時、長浜射撃場では訓練で、爆薬を爆破させていた。第43掃海隊が機雷爆破に必要な爆薬の使い方を学んでいたといい、同校は火が山林に燃え移った可能性があるとみている。

小杉正博学校長は「火災発生について、ご迷惑をおかけした皆様に申し訳なく思っています。再発防止に努めていきます」とのコメントを出した。当時、市内には乾燥注意報が出ており、同校は訓練について「マニュアル上、問題がなかったか確認したい」としている。

同校は海上自衛隊の教育拠点の一つで、ホームページによると射撃や水雷など多岐にわたる教育をしている。

近くの施設入所者ら160人が避難

市危機管理課などによると、現場近くの福祉施設の入所者や住民など約160人が避難したという。施設関係者は「避難者の中には認知症の方も多く、心のストレスが大きい。早く戻りたい」と心配そうに話した。

江田島市は広島湾に浮かぶ大小合わせて10の島からなり、本土とは橋でつながっている。現場は広島市中心部から車で約1時間半。江田島市では昨年1月にも山火事があり、東京ドーム約50個分にあたる約242ヘクタールが5日間にわたって焼損した。

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