江田島山林火災延焼続く 発生当時 海自が爆薬使った訓練|NHK 広島のニュース

17日午前、江田島市にある海上自衛隊の射撃場の敷地内の山林で発生した火災は、夜になっても延焼が続いています。 射撃場では当時、爆薬を使った訓練が行われていたということで、自衛隊が火災との関連を調べるとともに消防と消火活動を行っています。 17日午前9時40分ごろ、江田島市江田島町大須の山林から「火炎が上がっている」と消防に通報がありました。 消防車に加え、消防や自衛隊のヘリコプター合わせて5機も出て消火活動を行いましたが、現在も延焼が続いていて、山林の複数の場所で炎が見られます。 NHKが日中、上空から撮影した映像では、ふもとの住宅の上にある山林まで火災が広がり、消防が住宅の上に向けて放水している様子が見られました。 午後4時半までにおよそ6.9ヘクタールが焼けたとみられていて、警察や消防によりますと、これまでのところけがをした人はいないということです。 17日の消火活動は午後6時ごろまでに中断し、夜間は消防隊員が現場付近で警戒を続け、18日午前8時から消火を再開することにしています。 海上自衛隊第1術科学校によりますと、火災が発生した山林は「長浜射撃場」の敷地内で、当時、海の機雷を除去する想定の訓練が行われていて、この中で少量のダイナマイトを爆破していたということです。 海上自衛隊が訓練との関係も含め、火災の原因を調べています。 この火災で、山林の南側にある特別養護老人ホームの入居者など150人が避難したほか、一部の住民が近くの避難所に自主的に避難しているということです。 現場は瀬戸内海に浮かぶ江田島の北側にあり、山林のふもとには住宅が立ち並んでいます。 きょうは江田島市を含む広島県南部に乾燥注意報が出されていて、気象台が火の取り扱いに注意するよう呼びかけています。 【山林火災避難した人は】 江田島市の山林火災で、山林の周辺の住民が避難するなどの影響が出ています。 市が設置している避難所では、午後3時すぎの時点で5人の住民が避難していました。 避難した80代の女性は「市の防災無線が鳴ったので外に出てみたら、煙が出ているのが見えました。だんだんと火が上がってきてどんどん家の裏の方に火が来るので、子どもに逃げるよう言われて避難しました。家にいても不安なので避難してよかったと思います」と話していました。 また、避難した別の60代の女性は「自衛隊が普段訓練している音は聞いているので、あまり意識はしていませんでした。煙だけではなくて炎が見えたので、避難した方が良いと思って来てみました」と話していました。 【訓練内容は第1術科学校学校長コメント】 海上自衛隊第1術科学校によりますと、訓練は17日午前8時すぎから学校から3キロ余り離れた「長浜射撃場」の敷地内で始まりました。 訓練には山口県下関市の下関基地隊に所属する「第43掃海隊」の隊員が参加し、海の機雷を除去する想定で少量のダイナマイトを爆破していたということです。 そして、午前9時半ごろに訓練を行っていた場所の近くの山林から火が出ているのを隊員が見つけ、消防に通報したということです。 最初に火が出たところを目撃した隊員はおらず、訓練と火災との関連については調査中だとしています。 海上自衛隊第1術科学校の小杉正博学校長は、「火災でご迷惑をおかけしている江田島市民の皆さまや関係者に対し、大変、申し訳なく思っています。原因究明を行うとともに再発防止に努めます」とコメントを発表しました。 【江田島山林火災林官房長官は】 林官房長官は17日午後の記者会見で「出火原因や延焼範囲は調査中だ。広島県から自衛隊へ要請があり災害派遣が実施されている。現在、地元消防本部や消防団、計約60人が地上から放水しているほか、自衛隊のヘリコプターなどによる上空からの消火活動を実施している。早期の鎮圧に向け地元自治体と十分に連携をとっていきたい」と述べました。

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