広島市の平和記念公園前発着で19日に開かれた全国都道府県対抗男子駅伝では、長野県出身者や県内から応援に駆け付けた関係者らが沿道で声援を送った。1位でゴールすると、同公園に集まった県関係者から「万歳」の大歓声。4連覇を果たした選手たちを「よくやった」とたたえた。
同公園に近い第1区の沿道では広島や京都、名古屋の長野県人会関係者らが「ガンバレ 長野県」などと書かれたのぼり旗や横断幕を掲げて応援。最後の第7区でも公園前に集まり、のぼり旗を掲げて「頑張れ」と声をかけた。
在広島信州県人会の会長で駅伝の応援団長も務める名取悦朗さん(75)=諏訪郡富士見町出身=は「長野を勝たせまいと他県が力を入れる中、その上を超えていった。7人全員の力で成し遂げた優勝」と笑顔で話した。
駅伝の全国大会に出場する県代表に支援金を贈っているNPO法人「信州駅伝サポート会」からは12人が訪れた。伊藤利博理事長(84)=長野市=は「壮行会ではいつも優勝を―とプレッシャーをかけているが、びくともしない。練習で培ったものを各選手が持っていた。立派としか言いようがない」と喜びを口にした。
長野陸上競技協会の内山了治会長代行は「大体、監督のプラン通りだったと思う。佐々木(哲選手、佐久長聖高)が予想以上に強く、中沢(侑己選手、堀金中)につなげてくれた。伊藤(大志選手、早大)はちょっと詰められたけれど、あれだけタイム差があれば楽しく走れたのではないか」と振り返った。
在広島信州県人会が同日夜、市内で開いた祝勝会。高見沢勝監督(佐久長聖高教)は「私の指示通りのレース展開」と話し、笑いを誘った。「長野に残った選手やスタッフを含めチーム長野としての優勝。過去の成果があってこその4連覇」と強調。各選手の走りを振り返り、5区の佐々木哲選手については「想像を超える走りで理想通りの展開にしてくれた」と話した。
伊藤大志主将は「長野県は優勝を狙わなければいけないチーム。そうした伝統を受け継ぎ、強い長野をこれからもつくっていくために選手一同尽力する」と決意を述べた。
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