豊かな自然の中で暮らすねずみの大家族を描いた人気絵本「14ひきのシリーズ」の作者として知られる、絵本作家のいわむらかずおさんが、去年12月19日、亡くなりました。85歳でした。
いわむらかずおさんは1939年に東京 足立区に生まれ、東京芸術大学工芸科を卒業したあと、31歳のときに初めての絵本を出版しました。その後、豊かな自然を求めて栃木県益子町に移り住み、1983年に14匹のねずみの大家族を描いた「14ひきのひっこし」と「14ひきのあさごはん」を刊行しました。リアリティのある美しい自然の風景とともに、個性あふれるねずみの家族の暮らしぶりをあたたかな筆致で描いた「14ひきのシリーズ」は、2007年にかけて合わせて12作が出版され、人気を集めました。
フランスや中国など海外でも翻訳され、国内外で1500万部を超えるロングセラーとなり、2014年にはフランスの芸術文化勲章の「シュバリエ」を受章しました。
また、1998年には今の栃木県那珂川町に「いわむらかずお絵本の丘美術館」が開館し、原画などの展示のほか、イベントを開いて子どもたちと交流を続けてきました。
美術館などによりますと、いわむらさんは去年12月19日に亡くなったということです。85歳でした。