1月22日夜、長野市のJR長野駅前で男女3人が刺され1人が死亡、2人が重軽傷を負った事件で、警察は26日、女性に対する殺人未遂の疑いで市内の46歳の無職の男を逮捕した。捜査本部は会見で、「防犯カメラのリレー捜査」が重要な役割を果たし、容疑者の特定につながったと明らかにした。容疑者は調べに対し「黙秘」しており、警察は動機や詳細な犯行経緯について今後の捜査で明らかにしていく方針だ。
決め手は防犯カメラのリレー捜査
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは長野市の無職・矢口雄資(やぐちゆうすけ)容疑者46歳。
警察によると、1月22日午後8時6分頃、長野市南千歳のJR長野駅の「ステーションビルMIDORI」北側歩道上で、長野市の女性(当時46歳)に対し、殺意をもって背中を包丁のような刃物で突き刺すなどして全治1週間のけがを負わせた疑いが持たれている。
この記事の画像(29枚)捜査本部は会見で、逮捕に至った経緯について「一番は防犯カメラのリレー捜査が重要な役割を果たした」と説明した。
また、「マスコミの報道もあり相当多くの情報提供があった。フリーダイヤルもあって情報提供が積み重なり検挙に至った」と述べ、市民からの情報提供も捜査の助けになったことを明らかにした。
容疑者は「黙秘」、凶器は未発見
逮捕された容疑者は、調べに対し黙秘しているという。
捜査本部は被害者とは「面識は無いものとみて捜査している」と述べた。
また、凶器の所在については「今のところまだわかっていない。今後の捜査で明らかにしていく」と説明した。
「絶対許さない」不眠不休の捜査
捜査一課長は、捜査にあたっての思いについて「皆さんご存知の通り、捜査本部長もそうですし、署長も、うちの警察本部長も、みんなもう本当に必検(※必ず検挙する)ですね。いかに早く捕まえて安心を取り戻すかということで、県民や市民の皆さん、この国全体も。もう早く捕まえると、絶対許さないということで、みんな一生懸命、不眠不休の捜査員もいましたし、頑張ってやってまいりました」と語った。
今後も警戒を継続
長野中央署長は「ああいった場所での凶行、大変多くの皆さんに不安を与えてしまった事件ということで、1分1秒でも早く解決をしなくちゃいけないというところでした」と述べ、事件の重大性を強調した。
また、今後の対応について「他県の応援は帰っていただく。それぞれの環境に応じて県警でパトロールにしばらく力を入れたい」と説明し、引き続き警戒を続けていく方針を示した。
捜査本部は、逮捕の直接の容疑となった女性への犯行とあわせ、亡くなった1人を含む男性2人についても容疑者の犯行とみて捜査を進めている。
今後は、容疑者の動機や詳細な犯行経緯の解明に向けて捜査を継続する方針だ。
(長野放送)
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