◆プレシーズンマッチ 水戸1―1鹿島(1日・Ksスタ)
シーズンの幕開けを告げる毎年恒例のプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル」が行われ、鹿島は1―1で水戸と引き分けた。
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鹿島の“途中出場組”がそれぞれの色を出し、存在感を発揮した。
後半18分、鬼木達監督が最初に切ったカードは小池龍太、徳田誉の2枚。キャンプから好調を維持してきた2人に出場機会が与えられた。
小池は右サイドバックに入り、躍動感あるプレーでチームに勢いをもたらした。持ち場を離れて攻撃に厚みをもたらす場面もあれば、“定石通り”に右サイドを駆け上がってクロスを配球する局面も。勝ち越せなかったことを悔いつつも「自分の特長である、人と人をつなぐところを、ポジショニングだったり、ランニングだったりで整理しました」と振り返った。
徳田誉は約30分の出場でシュート3本を放った。「途中出場の選手がうまく攻撃のギアを上げることはできたと思う。追加点が取れなかったことはまだまだだが、チーム全体として圧力はかけられたと思う」と手応えを示した。強引にシュートまで持ち込んだ場面では会場からどよめきも起きた。「惜しいじゃダメなので。結果にこだわっていきたい」と語った。
同24分には師岡柊生、樋口雄太、チャヴリッチの3人がピッチへ。右MF起用となった師岡は推進力を発揮。樋口もシンプルなプレー選択とダイナミックな上下動で、ピッチ上の停滞感を払拭した。チャヴリッチも今季の本職になるであろう左サイドで突破力を示した。それぞれ荒木遼太郎、柴崎岳、レオセアラとの交代出場となったが、持ち味を発揮するという点においては、交代出場組が残したインパクトの方が大きかった。
最終6枚目のカードで同35分に投入されたのが三竿健斗。知念に代わっての出場となったが、こちらも長所を出した。キャンプでの実戦から持ち味を発揮し続けており、ボランチ2枠は激戦区となっている。
鬼木達監督も「途中から入った選手が勢いを出してくれた」と手応えを示した。スコアこそ1―1から動かなかったが、15日の開幕戦湘南戦(アウェー)に向け、チーム内競争の激化を印象づける45分間となった。