この記事の写真をすべて見る松岡昌宏が主演を務める連続ドラマ「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系・毎週火曜午後9時)の第7シーズンが14日から放送スタート。第1話のゲストとして、昨年12月6日に亡くなった中山美穂さんが、吉田栄作らと共に出演するのが話題だ。そんな中山美穂さんの出演作品のランキング記事を振り返る(「AERA dot.」2025年1月1日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時のものです。)
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12月6日に亡くなった、歌手で俳優の中山美穂さん(享年54)。1985年1月、ドラマ「毎度おさわがせします」(TBS系)で、ツッパリ中学生・森のどか役で俳優デビュー。鮮烈な印象を視聴者に与え、一躍スターになりました。その後も数多くのドラマ、映画に出演しましたが、みなさんが「もう一度見たい」という作品は何でしょうか。AERA dot.編集部が実施したアンケートには4千超の回答が集まり、衝撃的なデビュー作を上回る1本が選ばれました。
中山美穂さんは、1985年に放送されたドラマ「毎度おさわがせします」で彗星のように現れ、同年の初主演ドラマ「夏・体験物語」では主題歌『「C」』で歌手デビュー。歌手としても活躍しながら、俳優としても89年の「君の瞳に恋してる!」(フジテレビ系)など「月9」ドラマの主演は歴代最多。95年の主演映画「Love Letter」でブルーリボン賞の主演女優賞を受賞しています。
今回のアンケートは12月11~16日にインターネット上で実施し、4015人から回答がありました。
5位 映画「Love Letter」(1995年)
5位には中山美穂さんの映画の代表作とも言える「Love Letter」。中山美穂さんと豊川悦司主演で、監督は岩井俊二氏。恋文から始まる、小樽と神戸を舞台にしたラブストーリーだ。
「とにかくLoveletterが大好きで15回くらい観ました。何度観ても泣けるほどの作品。岩井俊二監督作品のファンで、観ましたが、中山美穂さんの美しさが小樽の雪に映えてました」(60代、女性)
「“お元気ですか〜”と叫ぶシーンが有名だけど、二役見事に演じ分けている、その表現力をもっと多くの人に見てほしい。あとストーリーも素晴らしい」(40代、女性)
韓国で流行語になった「お元気ですか?」だが、韓国で初めて大ヒットした日本映画となった。
「映画の映像美も素晴らしかったのですが、ひとつひとつのシーンに感情が表れていて、藤井樹、渡辺博子、全く違う人物を中山美穂さんが演じ分けられていたこと。同じ役者さんでも、全く違っていた…最後のお元気ですか?私は元気です。のところは本当に胸熱で涙がとまりませんでした…ありがとう。もう会えないなんて寂しすぎます…」(40代、女性)
一人二役を演じ切った中山美穂さんは、この映画でブルーリボン賞をはじめ、報知映画賞、ヨコハマ映画祭、高崎映画祭など数々の主演女優賞を受賞した。ファンの記憶にも、記録にも残る名作だ。
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木村拓哉とW主演だったドラマ「眠れる森」(フジテレビ系)が4位にランクイン。
「当時のドラマとしては、先の読めない不思議な内容だったから」(60代、女性)というように、アダルトチルドレンや記憶の埋め込みなどもテーマにした大人のミステリー作品だった。作品そのものの評価からも「もう一度見たい」に選ばれたファンの声も多かった。
「毎回、先が見えずドキドキしながら見てました。どの作品もすばらしいけどこれは不朽の名作」(50代、女性)
「共演者や、脚本、主題歌、全てが良かった。毎週、次回がどうなるのか、待ち遠しかった」(50代、男性)
TVerで最近再放送されたことから、20代のファンの声も。
「中山美穂さん演じる大庭実那子がハンモックに乗りながら眠っている場面がオープニングなどで登場するのですが、竹内まりやさんが歌ってヒット曲となった主題歌『カムフラージュ』と中山美穂さんの儚げなイメージ、そして、ドラマの内容がとても良かったので印象に残っています。出演者の迫真の演技、そして、ドラマの内容をそのまま5分28秒にまとめたような竹内まりやさんの主題歌何もかもがすてきな作品でした」(20代、男性)
3位 ドラマ「すてきな片想い」(1990年)
ドラマ「すてきな片想い」はフジテレビが運営する動画配信サービス[FOD」プレミアムで第1話を視聴できる/FOD公式HPよりhttps://fod.fujitv.co.jp/
いよいよベスト3! 3位は月9ドラマ「すてきな片想い」(フジテレビ系)。地味なOL・与田圭子を演じる中山美穂さんと小さなおもちゃメーカーのサラリーマン野茂俊平(柳葉敏郎)との切ない純愛ラブコメだ。当時、胸キュンしていた熱量そのままのアツいコメントが多かった。
「当時、中3だった私が全話ビデオに撮って保存してたくらい好きなドラマでした。とにかく、OL役の美穂ちゃんが綺麗で、自分の素性を隠して恋愛していく様がもどかしくて甘酸っぱくて可愛らしくて。コミカルな部分もあり、とても上手に演じていらっしゃいました。クリスマス時期の今の季節にピッタリなドラマで、また是非見たいです」(40代、女性)
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「当時バブル真っただ中、青春時代に最も印象が残る作品です。ラストのぎばちゃんが気付いておもちゃで出迎える場面が特に印象に残る。ミポリンの演技もよかったし、かわいくて夢中になりました。当時ミポリンのコンサートにも行けたのですが、もうそれもかなわないと思うと残念で残念でなりません。悲しい気持ちです。やすらかに...」(60代、男性)
「学生生活最後の年の放送でVHSに録画して何回も観ました。独身時代風邪をひいてるときには必ず取り出して観て元気をもらってました。与田圭子(中山美穂)さんが仁科友美(和久井映見)さんのことを心配した時に『ともみ~』と呼ぶ声がとても好きで、将来結婚して娘ができたら“ともみ”と絶対名付けようと思い、数年後娘ができたので“ともみ”と付けました(画数の関係で漢字は違います)。昨年仙台までコンサートに行きましたが主題歌の『愛してるっていわない』は歌われなかったので、来年のコンサートで歌ってくれるのを楽しみにしておりました。非常に残念です。心よりお悔やみ申し上げます」(50代、男性)
2位 ドラマ「毎度おさわがせします」(1985年)
2位は、言わずと知れた中山美穂さんのデビュー作「毎度おさわがせします」(TBS系)だ。中山美穂さんの演じたツッパリ中学生の森のどかに、ファンの声がたくさん集まった。
「当時小学6年だった私は、内容に衝撃を受けながらも毎週ドラマを見るのを楽しみにしてました。木村一八さんと中山美穂さんが演じた徹とのどかの息がぴったりでした。美穂さんの原点だと思います」(50代、女性)
「ちょっとエッチなドラマでしたね。昔は、家族団欒でテレビを観るのが普通だったのですが。女子プロレスが好きだった私が見たいと言ったドラマでした。親の気まずい顔や雰囲気の中、食い入るように観ていた当時小学生の私。ある意味、私の性教育、聖書的ドラマでした笑 キョーレツな印象のドラマだったのを覚えています」(50代、女性)
「彼女のデビュー作で、のどかの可愛さに衝撃を受けた。それ以来のファンで、女優としても歌手としても、活躍され嬉しかった。正直、どのドラマも映画も記憶に残っているし、大好きだけど、初めて見た時のインパクトが、凄かったので、毎度…………を選んだ。子供の頃ドキドキと悪い事をしてるような気持ちで見ていた記憶がある。このドラマで中山美穂のファンになった」(40代、男性)
「当時、リアルタイムで見てましたが9歳で衝撃的な内容でしたが面白おかしく美穂ちゃんもイキイキして見えました。再放送して欲しいです。デビュー作もう一度見たいです」(40代、女性)
衝撃的デビューは40年以上の時を経ても鮮明にファンの記憶に残っている。
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「ママはアイドル!」では、中山美穂さんとゴクミが共演。TBSチャンネルHPではTBSで過去に放送されたドラマのリクエストを投票できる/TBSチャンネル公式HPより https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/
衝撃的なデビュー作を押さえて1位になったのはドラマ「ママはアイドル!」(TBS系)だった。中山美穂さんが3人の子持ちの教師と結婚する「アイドル・中山美穂」を演じた。アイドルがアイドル本人を演じる画期的なストーリーだ。
「『毎度お騒がせします』で センセーショナルなデビューをされた後のドラマ・映画を見てきましたが、本格的な女優になる礎になった作品が『ママはアイドル』ではないでしょうか。ファンにも制作者たちにも 中山美穂さんに無限の可能性を感じさせる演技と存在感だったと思います」(70代、男性)
「“中山美穂が中山美穂を演じる”と仰っていたようにファンとしても楽しみで、また後藤久美子さんとの共演もよかったです。当時、中学生だったので、突然ミポリンがママになるなんて羨ましいと思いながら観ていました。ドラマが終わったあとは初めてミポリンのライブを渋谷公会堂に行けたことは忘れない思い出です。とても可愛かったです」(50代、女性)
「ミポリンの快進撃はこの作品から始まったと思ってます。トップアイドルと人気女優の両立を成功させた人は今でも出てきていませんよね」(50代、男性)
「ミポリンのアイドルとして、普通の家庭との狭間のやり取りが非常に可愛くてなんともいえなかった思い出があります。またもう一度観たいですね。ミポリンはいつまでも心にありいつまでも永遠 ミポリンあなたが大好きです」(50代、男性)
そして、何と言ってもファンの心に残るのはラストシーンだ。
ドラマ「ママはアイドル!」挿入歌「You’re My Only Shinin’ Star」。ドラマの最終回、中山美穂が演じる「アイドル・中山美穂」が劇中で歌い感動を呼んだ/シングルジャケット:ファン私物
「最終回の中山美穂さんが歌う『You’re My Only Shinin’ Star』がよかった!」(50代、男性)
中山美穂さんこそ、ファンにとって永遠の Shinin’ Starだった。
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