2024年、世界中を震撼させたMLB・ドジャースの大谷翔平(30歳)の元通訳兼マネージャーだった水原一平被告(40歳)が起こした前代未聞の事件。銀行詐欺の罪などに問われていた裁判で、2月6日(日本時間7日)判決がくだされた。
前編記事『《禁錮4年9ヵ月》「イッペイ」が主張していた「薄給」「過重労働」と、大谷翔平からの「ブラック労働」』より続けて報じる。
毎月ギリギリの生活を送っていた
米・カルフォルニア州連邦裁判所は水原被告に対し、禁錮4年9ヵ月の量刑を言い渡した。さらに約1700万ドル(日本円で約26億円)の賠償を行うことなどが命じられた。
2025年2月6日(日本時間7日)、判決が出た水原被告(Photo by Gettyimages)
量刑前、水原被告は減刑を求めた書類を提出、その内容が波紋を広げている。
書類には大谷をサポートする環境は過酷で、賃金も安くて経済的にも困窮していたことが記されていた。大谷への感謝と謝罪はあれど、大部分がまるで恨み節のような言葉の数々だったのだ。
文章の中では、家族との関係についても言及。連続した休暇は年末の4日ほど。妻と過ごす時間はほとんどなく、シーズン中よりもオフシーズンにストレスが溜まっていたと主張していた。
「困窮の理由については、渡米して間もない大谷のニーズに応えられるよう、近くに住んだが、その家賃が安くなかったこと。2023年までグリーンカードを取得できなかった妻のために日本とアメリカを行き来し、その渡航費がかかったこと。日本とアメリカの家賃を二重で支払う必要があったことなどが述べられていました」(在米ジャーナリスト)
金銭の負担が生活を圧迫し、毎月ギリギリ。ときに家族や知人からおカネも借りていたという。そうした生活を打開するために手を出したのが「ギャンブルだった」と明かした。