1年を通じ映画・テレビ界で活躍したプロデューサーや将来有望な俳優を表彰する「2025年 エランドール賞」の授賞式が2月6日に都内ホテルで開催された。新人賞の受賞者には、副賞として、TVガイドを発行する東京ニュース通信社から「TVガイド賞」として銀製の写真立てが贈られた。
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
出演した作品の中で新鮮かつ優秀な演技を示した俳優に贈られる新人賞には、高橋文哉、河合優実、水上恒司、趣里、若葉竜也、松本若菜の6人が選ばれた。かつて石原裕次郎や高倉健も受賞した栄誉ある賞ということで、田中圭 、阿部サダヲ 、柳葉敏郎 、千葉雄大ら豪華ゲストたちもお祝いに駆けつけ会場を大いに盛り上げた。
新人賞・TVガイド賞の6人は、それぞれスピーチで喜びと感謝の言葉を述べた。
田中茂TVガイド統括編集長より「TVガイド賞」として銀製の写真立てを贈呈 (C)東京ニュース通信社
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
「この場に立って心が躍るような喜びと、自分がここにいる不思議さに戸惑いながら喋っています。僕自身、昨年でデビュー5周年を迎えまして、1年目のお芝居の右も左も分からない状態から、いつしか芝居というものが自分の人生の生きがいになっていて、そんな不思議と幸せを感じる5年間でした。いつも応援してくださっている皆さん、それぞれの作品に関わってくださった関係者の皆さま、そして、高橋文哉という役者の名を興味を持って一度でも考えたことのある方に、心から感謝を申し上げます。これからは、自分の演じる役や出演する作品で、一人でも多くの人を救える役者になりたいです」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
<田中圭>映画「あの人が消えた」で共演
「獲ると思っていました(笑)。文哉くんが右も左も分からない頃と、お芝居が生きがいになり始めた頃の両方を見させていただいていますが、文哉くんが主演の作品に声をかけていただいた時には、『文哉くんが主演なら、スケジュールを調整してでも出たいな』と思わせてくれるすてきな子です。文哉くんの変わらない良いところがたくさんありますので、自分が好きなお芝居と向き合ってすてきな役者さんになっていってください。また共演できる日を楽しみにしています」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
「昨年は自分が心から大切に思える作品との出会いが続いて、自分にとってご褒美だと思えるような作品が多くの人に届いて、自分が想像もしていなかったような反応を頂いて、大きな渦に飲み込まれるような1年でした。デビューしてから数年は映画とのご縁が多く、映画に育ててもらったのですが、せっかくエランドール新人賞はテレビドラマも対象になっているので、この賞は(「不適切にもほどがある!」で演じた)純子にささげたいと思います」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
<阿部サダヲ>ドラマ「不適切にもほどがある!」で共演
「獲ると思ってました(笑)。河合さんと初めてご一緒したのは10代の時で、その時から『この方は違う』と思っていました。昨日も何か賞を獲っていたでしょう? ずっと賞を獲っているでしょう? すごいですよね。でももう少し抑えた方がいいかなとは思います。『ふてほど』でご一緒した時には、コメディーセンスもすごくあるし、何でもできる人だと思ったのがあなたの印象です。また大きくなることを期待しています」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
「私のような人間が、こういった賞を頂けるというのが、良き時代になってきたのかなと思います。いろんなものに対して是正すべきこれからの時代に添ったものを作っていかないといけないと思っていますので、そういったことに関心や目を向けて、実際に行動していける役者になりたいです。いつまでも刹那と向き合えるような役者でいたいです。この賞を、これまで僕と関わってくださった皆さまにささげたいと思います」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
<阿部サダヲ>映画「死刑にいたる病」で共演
「恒司おめでとう。水上くんは真面目な人で、出会ったときから役作りにこだわりがあるし、優しくて真面目な人だから、本当に気を付けた方がいいよ。あと、家に行きたいっていうのはやめてくれるかな? 何で家に来たがるの?(水上:阿部さんの役作りを見たいので…)あとで話そう」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
「事務所の先輩の中村倫也さんがエランドール新人賞を受賞されたときに、『次は趣里だな』と言っているというのを聞きまして、まさかとは思ったのですが、その時からひそかに目標として掲げていたので、こうしてここに立てていることがうれしいです。エンターテインメントは、どの時代にも必ず必要であること、そして、私は人と物作りをすることが心から好きなんだなと思います。エンターテインメントに救われた経験が何度もあるので、私も誰か1人の心の支えになれるような人間になれるように、日々いろんなことを感じて、考えて、そして楽しんで、これからも感謝を忘れずに歩んでいきます」
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<柳葉敏郎>連続テレビ小説「ブギウギ」で共演
「スズ子、おめでとう。やりよったな。あなたはとても頑張り屋さんで、その頑張りは、私のここに焼き付いています。最高のご褒美やね。くれぐれも健康には気をつけて、さらなる高みで活躍してください」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
「僕は、全然仕事がない頃から、好きなことだけをやってここまでやってこれたので、僕を支えてくれているスタッフたちにたくさん心配をかけたと思います。今、気持ち的にはうれしいよりも、みんなに『こんな賞をもらえたよ』と報告ができることに少し安心しています。僕は役者に向いていないと思っています。ただ、もし自分が何かに向いていないなとか、自分には無理だなと思っていることがある人は、今日からでもいいし、明日からでもいいので、何か始めてみてください。部屋の掃除からでもいいので。そうすると、こんなご褒美がもらえると思います」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
<千葉雄大>ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」で共演
「僕も部屋の掃除から、今日から始めていきたいと思います。彼は好きなことしかやってこなかったと言っていましたが、好きなことをやることへの姿勢というのはものすごい熱量で、それを間近で見させていただいて、一観客として尊敬しています。撮影の合間はすごくチャーミングで、僕以上だなと思いました」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
「今回、新人賞ということで、これからまた改めて新たな俳優人生を歩んでいけることが楽しみです。この壇上に立てているのは、今まで私を支えてくださった方々、一緒に切磋琢磨しながら作品を作った関係者の皆さま、共演者の皆さまのお陰だと思っています。これからもたくさん迷ったり悩んだりすると思いますが、自分の目の前にある一つ一つのことを積み重ねて、丁寧に向き合っていきたいです」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
<田中圭>ドラマ「わたしの宝物」で共演
「撮影の時は、一番疲れているはずなのに、『いくよー!』とか『やるよー!』と率先して前に出ているのがすごくいいなと思っていたのですが、今日も舞台裏で『いってきますー!』と言っていて。ちゃんと1人パターンもあるんだなと初めて気が付きました。そういう、いくつになっても変わらない人柄で、ますます輝くすてきな女優さんになっていただいて、またご一緒させていただける時を心待ちにしています」
2025年エランドール賞 新人賞・TVガイド賞(C)東京ニュース通信社
◆エランドール賞
一般社団法人日本映画テレビプロデューサー協会が主催する、1年を通じて映画やテレビドラマなどで活躍した俳優やプロデューサー、作品を表彰する制度で、1956年にスタートしたもの。
◆新人賞・TVガイド賞
エランドール賞の表彰の1つで、1年を通じて最も活躍した将来有望な新人俳優に贈られる賞。1956年の第1回では石原裕次郎、高倉健などが選ばれており、その歴史や伝統の重みから、業界の数ある賞の中でも最も権威あるものの1つになっている。新人賞の受賞者には、副賞として、TVガイドを発行する東京ニュース通信社から「TVガイド賞」として銀製の写真立てが贈られている。