グッド!モーニング
[2025/02/08 12:23]
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2015年に長野県で中学生が車にはねられて死亡した事故を巡り、ひき逃げの罪に問われた男の裁判で最高裁は無罪とした2審判決を破棄しました。懲役6カ月の実刑判決が確定することになります。
■裁判の主な争点“被告の事故後の行動”
母 和田真理さん
「判決をきょう、最高裁の法廷で聞くことができ、判決を聞いた瞬間、涙があふれました」
閉廷後の会見でこう語ったのは、事故で息子を失った和田真理さんです。
2015年、長野県佐久市の市道で、当時中学3年生の和田樹生さんが車にはねられ、死亡しました。
車を運転していた池田忠正被告(52)は過失運転致死の罪に問われ、執行猶予付きの有罪判決が確定。そして事故から7年後の2022年、検察はひき逃げの罪で、池田被告を起訴します。
争点となったのは、池田被告の事故後の行動です。
事故直後、池田被告は現場でおよそ3分間、和田さんを探しましたが見つけられなかったといいます。
その後、被告は、警察や消防に通報しないまま、飲酒運転の発覚を逃れるため、コンビニ店で口臭防止剤を購入。再び現場に戻ったところで和田さんを発見し、人工呼吸などを行ったということです。
1審では直ちに救護措置を行わなかったとして有罪に。しかし、2審では無罪の判決を言い渡しました。
裁判長
「総合的にみて救護措置を怠ったとはいえない」
そして、迎えた今月7日の最高裁の判決。
岡村和美裁判長
「被害者の救護と無関係な買い物のためにコンビニエンスストアに赴いており、救護等のため必要な措置を臨機に講じなかったものといえる」
最高裁は2審判決を破棄。池田被告は懲役6カ月の実刑判決が確定しました。
母 真理さん
「今回の最高裁の判断が、今後の救護義務違反を判断する一つの目安となって、交通事故で被害に遭った方の命が直ちに救護され、救われる命が少しでもあれば、そういったことにつながればいいと思います」
(「グッド!モーニング」2025年2月8日放送分より)