報道陣らであふれ返ったアメリカ・カリフォルニア州の裁判所前。 囲まれているのは、大谷翔平選手の元通訳水原一平被告です。 大谷選手の口座から約26億円をだまし取った銀行詐欺などの罪で、禁錮4年9カ月などの量刑が言い渡されました。 日本時間7日午前5時過ぎ、スーツ姿で現れた水原被告は、耳にかかるほど伸びた髪をセンター分け。無言のまま法廷へ向かいました。 そして、このあとの法廷では「大谷選手には心から申し訳ないと思っています。謝罪したからといって、私が犯した罪が帳消しになるわけではないことは承知しています」と謝罪し、寛大な量刑を求めました。 水原被告は自身について、ギャンブル依存症と主張してきましたが、検察側はこれを否定し、金銭欲からの犯行としています。 裁判官も検察側の主張を認め、求刑通り4年9カ月の禁錮刑と大谷選手に対する約26億円の賠償、さらに本来支払うべきだった税金約1億7000万円を納めるよう命じたのです。 量刑が言い渡される際、水原被告はじっと裁判官を見つめ、時折、唾を飲み込むようなそぶりを見せていました。 今後2週間以内に控訴しなければ、3月24日までに出頭し、刑務所へと収監されることになります。 その収監先について、アメリカで刑事事件を専門に扱う弁護士に聞きました。 ジョン・ロジャーズ弁護士: 彼は連邦刑務所に行くことになるでしょう。施設によって異なりますが、恐らく20人から40人の受刑者と一緒に入れられることになるでしょう。または、独房になる可能性もあります。彼は清掃や炊事、刑務官の仕事を手伝うことになります。コーヒーを入れたり水を配ったり用事を頼まれたりするでしょう。 また、外部とはメールのやり取りもでき、収監先によってはタブレット端末の利用も可能だといいます。 水原被告側は、収監先としてカリフォルニア州南部の刑務所を希望しているといいますが、ロサンゼルスに近い刑務所だと、次のようなリスクがあるとロジャーズ弁護士は指摘します。 ジョン・ロジャーズ弁護士: （ロサンゼルスの刑務所だった場合）熱狂的なドジャースファンの受刑者が大谷選手を被害者にした水原被告を狙う可能性が考えられます。 出頭の期限は、3月24日。このままいけば、水原被告は期限内に出頭し、当局が指定する刑務所に収監される見通しです。
フジテレビ,国際取材部
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