【ワシントン=淵上隆悠】トランプ米大統領の就任式では、出席した巨大IT企業のトップらの厚遇ぶりに注目が集まった。
19日、米ワシントンで集会に出席したマスク氏(左)とトランプ氏=ロイター
会場では、トランプ氏と蜜月関係にあるX(旧ツイッター)オーナーのイーロン・マスク氏に加え、アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏、グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)らが顔をそろえ、いずれも閣僚候補たちよりトランプ氏に近い「特等席」が与えられた。
一団とは少し離れた席には、中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の周受資CEOの姿もあった。
巨大IT各社はAI分野の規制緩和などへの期待から、就任式に向けて多額の活動費用を寄付するなど、トランプ氏にすり寄る姿勢を強めている。トランプ氏側も多くの寄付金を引き出し、都合良く利用する思惑がありそうだが、米政治専門紙ザ・ヒルは露骨な優遇について「共和、民主両党の議員が憤慨している」と指摘した。