サッカー女子の日本一を決める皇后杯、全日本女子選手権は広島市で決勝が行われ、三菱重工浦和レッズがペナルティーキック戦の末にアルビレックス新潟に勝って、3大会ぶり2回目の優勝を果たしました。
皇后杯の決勝は25日、広島市の「エディオンピースウイング広島」で行われ、いずれもWEリーグのレッズとアルビレックスが対戦しました。レッズは前半11分、日本代表の塩越柚歩選手が右足のアウトサイドで出した巧みなパスに同じく日本代表のフォワード、高橋はな選手が抜け出して、先制のゴールを決めました。対するアルビレックスは28分、ミッドフィルダーの滝川結女選手がゴール前で相手のディフェンダーに囲まれながらもゴールを決めて同点に追いつきました。試合は1対1のまま、延長戦に入りましたが勝負がつかず、ペナルティーキック戦にもつれ込みました。ペナルティーキック戦でアルビレックスの3人目のシュートをレッズのゴールキーパー、池田咲紀子選手が止めました。レッズは5人全員が成功し、5対4でペナルティーキック戦を制して3大会ぶり2回目の優勝を果たしました。
アルビレックスは今大会で5回目となる決勝に臨みましたが、優勝には届かず、初のタイトル獲得はなりませんでした。
ゴールキーパー、池田咲紀子選手は「去年の決勝で負けて悔しい思いをしたので、絶対に借りを返そうという強い気持ちで臨んだ。勝ててほっとしている」と明るい表情で心境を語りました。
好セーブを見せたペナルティーキック戦については「試合を通して自分に自信を持ってプレーできていたので、ペナルティーキック戦になった瞬間に、止めるイメージができた。しっかり1本止めて貢献できてよかった」と話し手応えを感じていました。
先制ゴールを決めた高橋はな選手は「本当に最高だ。チームとして準備したことをあのゴールで示せた、みんなの得点だと思う。決めきることができてよかった」と笑顔で喜びを語りました。
楠瀬直木監督は、ペナルティーキック戦の末に敗れて優勝を逃した前回大会に続いて、今大会も決勝でペナルティーキック戦となったことについて、「同じシチュエーションになるとは夢にも思っていなかったが、『神様お願い』と祈っていた。きょうもたくさん来ているサポーターに感謝の気持ちしかなくて優勝をプレゼントできてよかった」と笑顔で話していました。