記者会見で質問に答える林芳正官房長官=首相官邸で2025年1月15日午前11時5分、平田明浩撮影
林芳正官房長官は15日の記者会見で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が内乱容疑で逮捕された韓国情勢について「特段かつ重大な関心を持って注視している」とした上で「韓国は我が国にとってさまざまな課題にパートナーとして協力していくべき重要な隣国だ。日韓関係の重要性は変わらない」と強調し、韓国政府と緊密に意思疎通していく考えを示した。 【写真特集】尹大統領を乗せた車両 日本政府内では、徴用工や慰安婦の問題などで冷え込んでいた日韓関係を改善する「旗振り役」だった尹氏の逮捕に驚きと困惑の声が広がっている。今年は日韓国交正常化60年の節目の年に当たるが、尹氏の逮捕で韓国情勢は混迷しており、今後の展開は見通せない。 尹氏の「非常戒厳」宣布を巡る混乱を受け、石破茂首相は今月前半で調整していた韓国訪問を延期。その一方で、岩屋毅外相が13~14日に訪韓して趙兌烈(チョ・テヨル)外相と、大統領権限を代行する崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相と相次いで個別会談し、両国関係の重要性は変わらないとの姿勢を示した。 日本政府は今後の事態を見極めていく構えだ。外務省幹部は「前代未聞の事態なので、今後どうなるかは誰も分からない。我々としてできることをやっていく」と述べた。【鈴木悟、加藤明子】
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