がんで闘病していることを公表していた経済アナリストの森永卓郎さんが28日、原発不明がんのため亡くなりました。 67歳でした。 森永さんは東京都の出身で、1980年に東京大学経済学部を卒業したあと当時の日本専売公社に入り、経済企画庁に出向するなどしました。 その後、民間の研究所の主席研究員などを経て、経済アナリストとして活動するようになり、マクロ経済や労働経済などを専門として経済にまつわる多くの著書があります。 今から20年以上前の2003年に、「年収300万円時代」の到来を予測した著書などが大きな話題を呼んだほか、国の政策を厳しく批判しながら、分かりやすい解説でテレビやラジオにも多数、出演してきました。 また、2006年からは、獨協大学経済学部の教授を務めて学生の指導にあたっていました。 近年は、むだなお金を極力使わず豊かな生活が送れるとして、都会に近い地方で暮らす生活を実践してその良さを発信していました。 所属事務所によりますと森永さんはおととしの年末、がんで闘病していることを公表し、闘病生活を送りながら経済アナリストとしての活動を精力的に行っていました。 27日もラジオ番組の生放送に出演していましたが28日午後、原発不明がんのため自宅で亡くなったということです。 67歳でした。 森永卓郎さんの死去を受け、長男で経済アナリストの森永康平さんがコメントを発表しました。 この中では、「闘病中は本当に多くの方から応援のメッセージをいただき、本人だけでなく私たち家族も勇気づけられていました。ありがとうございます。余命宣告を受けてから、父は病状や体調、治療状況などについて、可能な限り皆様に共有しようとしていました。時間ができた段階で、余命宣告をされてから今日に至るまでの闘病の様子や、父の最期の様子なども、皆様にご報告させていただければと思います」としています。