原材料、物流費、人件費などの高騰に伴う物価の上昇が続いている昨今。帝国データバンクの調査では、2025年1月から4月にかけて、昨年同時期と比べて約6割増のペースとなる6,121品目の飲食料品の値上げが決定しており、春先まで値上げラッシュが続くと予想された。
そんななかローソンでは、お値段そのままで1.47倍に増量した「盛りすぎチャレンジ」企画をこれまでで最大となる31の商品数で実施。2月3日から順次、全国のローソンで発売する。
2023年2月からこれまでに3回が実施され、好評を得てきたローソンの「盛りすぎチャレンジ」。本企画の概要や今回発売する商品についての説明会が1月30日に開催された。
■価格据え置きで約47%増量の商品を計31品発売
ローソンは2月3日から3 週にわたって開催される「盛りすぎチャレンジ」。全国のローソン店舗(一部店舗を除く)で、価格据え置きで重量や具材などを約47%増量した、おにぎりやデザート、菓子など計31品を発売する。
「既存商品をそのまま値下げすることも、確かにお客様に喜んでいただける施策のひとつ。ですが、売り場で商品を見たお客様が驚きやワクワク感を感じること、お得だけでなくワクワク感をお届けすること。この2つを本企画では非常に大切にしており、その両輪があって『盛り過ぎチャレンジ』は多くのお客様から支持されていると考えています」(梅田氏)
説明会の冒頭、ローソン 商品本部 本部長補佐・梅田貴之氏は2023年2月、2024年2月、2024年6月とこれまでに3回実施されてきた本企画のコンセプトについて、こう説明した。
- ローソン 商品本部 本部長補佐の梅田貴之氏
過去3回の実施では、キャンペーン実施期間中の1店舗あたりの平均来店客数は前年対比で5%増(※第1回:2023/2/6週~2023/2/20週、第2回:2024/2/5週~2024/2/19週、第3回:2024/6/10週~2024/6/17週、の前年同週客数伸長率の平均値)という結果につながっており、これほど反響の大きい施策はなかなか珍しいという。
「前年比105%という数字は、既存のお客様に加えて30名近い新たなお客様がその店舗に来店をいただき、商品をご購入いただいているという計算です。幅広い層に支持されており、新たなお客様の利用にもつながっています」(梅田氏)
■過去には品切れも続出、買い時は?
今回2月3日から3週間にわたって実施される「盛りすぎチャレンジ」第4弾では、史上最大のラインナップとなる31品目に拡大。そのうち過去3回の「盛りすぎチャレンジ」で展開していない新たな商品として25品目を用意し、これまでの「(人気のあまり)なかなか買えなかった」「もっといろんな商品を試してみたい」といった利用者の声に応える。
対象商品は週ごとに変わり、第1週目では過去3回でも展開している「プレミアムロールケーキ」が登場。「盛りすぎチャレンジ」で一番人気の「からあげクン」は通常よりも大きいサイズ、かつプラス1個を増量し、「でらからあげクン 3種MIX味」としてレギュラー味・レッド味・チーズ味の3種をミックスして展開する。
「調理麺の中でも非常に支持のある『満腹濃厚豚ラーメン』のほか、前回好評だった『まちかど厨房』の弁当商品も第1週目から展開します。店内で手作りした商品ですので、ぜひこの機会にその美味しさを味わっていただければ思います」(梅田氏)
第2週目では定番ヒット商品の「ふわ濃チーズケーキ」が初めて増量。調理麺やベーカリー、フライドフーズでは「大きなタレつくね串 なんこつ入」、「大きな厚切りハムカツ」といった商品も今回新たにラインナップしている。
「本企画の中でお客様から最も支持の高いカテゴリはデザートです。最終週ではロールケーキと1位、2位を争う『ドラもっち(あんこ&ホイップ)』が今回初めてラインナップします。また、昨年ご好評を頂いた、おかずメインのおにぎり「具! おにぎり ポーク玉子(シーチキンマヨネーズ)」も初めて本企画に加わりました」(梅田氏)
「盛りすぎチャレンジ」では増量商品の見た目のインパクトを楽しんでもらうため、商品仕様の再設計や製造ラインの見直しなどを実施。レンジアップが必要な商品は、容量の増大による容器の耐熱性などについても検証を重ねるなどの工夫が施されている。
また、ナショナルブランドのお菓子やローソンのPB商品も増量。近年ローソンが取り組みを強化するデリバリーでも「盛りすぎチャレンジ」のデリバリー専用商品を展開する。
実質賃金が2024年8月から11月まで4カ月連続で前年同月を下回り、物価の上昇に賃金の伸びが追い付かない状況下で開催される今回の「盛りすぎチャレンジ」。過去の好評ぶりも踏まえ、説明会の最後に行われた質疑応答では“買い時”に関する質問もあった。
梅田氏は「“買い時”ということで申し上げると、店舗に納品される時間帯が一番購入しやすく、販促物のほうに入荷予定として各店舗で表示するようにしています。すべてのお客様になかなか商品をお届けすることができていないということで、毎回の反省になってしまっています。供給数を増やし、お客様に喜んでいただける商品をつくり上げることを今後も大切にしていきたいです」と回答していた。